友好の橋 2017.03

アメリカ合衆国 United States of America

「ジョンソン大統領の影」と呼ばれたカメラマン

ホワイトハウスに名を残すヨウイチ・オカモト

 アメリカ大統領には専属カメラマンがいます。私たちが目にする米大統領の写真の多くはこのカメラマンが撮ったものです。オバマ前大統領の専属カメラマン、ピート・ソーサを追ったドキュメンタリー番組「The President’s Photographer」(大統領のフォトグラファー)のなかで「ヨウイチ・オカモト」という人物が紹介されました。

★「より自由に撮影をしたい」が条件

 彼こそ大統領に指名された初めての「大統領専属カメラマン」であり、いまなお語り継がれる伝説的な人物です。ケネディ大統領暗殺事件後、ジョンソン副大統領の就任式の写真が大ニュースとして世界を駆け巡り、大きなインパクトを与えました。そのことが、ホワイトハウス専属カメラマンの重要性を世界に認識させました。
 ジョンソン大統領とオカモトとの出会いは、1961年に副大統領として西ドイツ(当時)を訪問した際、オカモトがカメラマンとして同行したことがきっかけでした。ジョンソン大統領は彼の撮った写真を大変気に入り、その後もいくつかの訪問に付き合わせたのです。ジョンソン大統領がオカモトを専属カメラマンに指名すると、彼は大統領に条件を出しました。
 「より自由に撮影をしたい」
 ジョンソン大統領のオカモトへの信頼は深く、これを許しました。オカモトは大統領の傍に四六時中寄り添い、大統領が作り出す歴史をその場でカメラに収めました。朝ベッドで側近と議論する様子から、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師との対談、そして散髪する姿に至るまで、大統領の様々な側面をカメラに収めました。
 後にオカモトは後輩に「常にそこにいなくちゃいけないんだ。そこにいないってことはありえない」と語っています。大統領の緊張の瞬間や威厳、と同時に世俗的な部分を捉えたオカモトの業績は、今に至るまで一つの大きな目標となり続けています。

★真珠湾攻撃の翌々日には陸軍に志願

 オカモトはニューヨークの大学を卒業、太平洋戦争が始まると、“敵性外国人”として5千人以上とも言われる日本人が逮捕されるなか、真珠湾攻撃の翌々日にはアメリカ陸軍に志願、通信隊の一員として活躍。そして戦後、対日感情が厳しい状況にもかかわらず、「ジョンソン大統領の影」と呼ばれるカメラマンとしてその名をホワイトハウスに残すことになったのです。

※詳細は2017年3月号本誌にて。
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