友好の橋 2016.09

スウェーデン王国   Kingdom of Sweden

名作「長くつ下のピッピ」の著者と宮崎駿・吾朗親子の関係

児童文学の名作「長くつ下のピッピ」の著者アストリッド・リンドグレーン
スタジオジブリの宮崎駿・吾朗親子とのアニメ化をめぐる奇しき因縁がある

 家具量販店のIKEA、自動車メーカーのVOLVO、衣料品のH&M、家電メーカーのElectroluxなど、スウェーデンは世界的に有名な企業が数多くありますが、児童文学でも世界中の子供たちを魅了してやまない作家を輩出しています。

★自らの娘のために作り、聞かせた話

 たとえば、スウェーデン人初のノーベル文学賞受賞者で、日本でも広く知られている「ニルスの不思議な旅」の著者セルマ・ラーゲルレーヴ、同じく「長くつ下のピッピ」の著者アストリッド・リンドグレーンなど多士済々です。
 リンドグレーンは、生涯にわたって130作もの作品を残し、「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレ君」「やねの上のカールソン」などはいまでも広く読まれています。
 「世界中の子供たちに愛される作家になったのはなぜでしょう?」という質問に対して、リンドグレーンは「それは幸福な子供時代を過ごしたからじゃないかしら」と答えています。彼女は愛情深い両親のもと、スウェーデンの豊かな自然のなかで伸び伸びと育ちました。彼女は豊かな子供時代には「豊かな自然」と「本」が必要と答えています。
 代表作の「長くつ下のピッピ」は、もともと彼女が自らの娘のために作り、聞かせたお話です。赤毛のツインテールにそばかすだらけの顔、そして長い靴下をはいている9歳の少女〝ピッピ〟が、トミーとアンニカの兄妹らと繰り広げる楽しい冒険の日々──出版されるや、子供たちから圧倒的な支持を得ました。

★テレビアニメ「山賊の娘ローニャ」

 かつて、スタジオジブリの宮崎駿監督は「長くつ下のピッピ」のアニメ化をリンドグレーンに打診したものの、実現しませんでした。ところが、リンドグレーン原作の「山賊の娘ローニャ」を、宮崎監督の長男で同じくアニメ監督の宮崎吾朗氏が制作指揮したテレビアニメ(NHKプレミアム「山賊の娘ローニャ」)が今年4月、米国テレビ芸術アカデミー主催の「国際エミー賞」のアニメーション部門最優秀作品賞を受賞したのです。
 「ゲド戦記」「コクリコ坂から」などの監督を務めた宮崎吾朗氏が、スタジオジブリから飛び出し、3DのCGに挑戦するという形で実現した、リンドグレーン作品のアニメ化。スウェーデンの大自然が生み出した豊かな児童文学の一端をかいま見ることができます。

※詳細は2016年9月号本誌にて。
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