座標軸 2017.08

向野幾世 奈良大学元講師

ひたすら秋を待ちながら

 ともかくも落ちつきおれば暑からず  高浜虚子
 日ざかりや思いを断ちて思うこと  山口誓子
 
 10年前の日記の中に、気温36度になり外出先で自転車がパンクしたと記している。2007年の極暑は記録的だった。2013年には、41度を超える日が出て来て猛暑日がつづいたとある。誰のことばだか「暑さ寒さも彼岸まで」は昔のこと、「まともな暑さ寒さは20世紀まで」と。 
 21世紀の夏は、放っておいたら体を壊す暑さになってしまった。昨年の夏は8月15日からの一週間に、全国で5440人が熱中症で救急搬送されていた。日本だけではない。インドは2000人、パキスタンでは3000人の死者が出ている。
 異常気象ということばが使われだして久しい。キリマンジャロの雪が解け、南極やグリーンランドの永久凍土が減っていく恐ろしい映像を見た。「不都合な真実」という元米副大統領のアル・ゴア氏が製作したドキュメンタリー映画だった。
 

※続きは2017年8月号本誌にて。
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