座標軸 2017.01

向野幾世 奈良大学元講師

光陰矢のごとし

 この年、次男一家の一粒種である孫娘が成人の日を迎える。お宮参りだの七五三だのと4人の祖父母が相集って祝った日はつい昨日のことだ。高校入試や大学受験と続いた頃には、もう口出しも手出しもできず、ただただ息をひそめていた。
 その孫がいまや成人式を迎えるというではないか。成人式にむけてその日の晴れ着や装いを夫婦で相談する姿。ふとわが息子が、一人前の父親をやっているのを感慨ひとしおで見る。

 ゆづり葉の茎も紅さすあした哉  (園女)

 正月飾りの楪は、交譲葉とも親子草とも書く。そのことば通り、新芽が出ると旧葉は落ちるのが自然の教え。
 成人とは何か。大人になるのはどういうことかと改めて問う。「自らの行動や言動に責任をもつ人になる」と答えるが、さらに「人の苦しみが分かる人に」と付け加えたい。かつて市の社会教育委員をしていた頃、成人式の日は忙しかった。朝一番、体育館で催される一般の成人式に出席し、時間差で次の会場へと移動するのだ。

※続きは2017年1月号本誌にて。
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